反射光が周辺の道路や線路へ照射される場合、その交通機関を往来する運転者にも影響を及ぼす可能性が出てきます。
ここでは、計画建物の脇を通る道路への影響を検討した例を取り上げます。
モデル図
(対象建物は青色。評価の対象となる道路は灰色)
運転者への影響を検討する場合、走行中の運転者の視野を考慮に入れなければなりません。運転者の視野は、一般にスピードが増すほど狭くなります。
ここでは、運転者の視野角を水平に65°(中心から左右32.5°ずつの角度)、上方向30°として、この視野角内に反射光が入ってくる時間を反射光シミュレーションの結果から抽出しました。
(視野角は、状況により変化しますが、ここでは時速75kmで走行する車の運転者の視野角といわれている水平方向に65°を用いました。)
反射光が自動車の運転者に影響を及ぼす時刻
(10月21日8:00)
モデル図
(対象建物は青色。
評価の対象となる道路は灰色)
この図は、10月21日8時の反射光軌跡シミュレーション結果示しています。
反射光が2つ(図内と)道路上に照射されています。
ここで北へ向かう車の運転者について考えると、の反射光は視野角内に入ってくるため眩しく感じる可能性がありますが、の反射光は、たとえ幅が大きくても、視野角から大きく外れているので、運転者にとっては眩しくないと考えられます。
【反射光シミュレーション結果(北側へ向かう車の運転者への影響)】
計画建物からの反射光線が、北へ向かう車の運転者に影響を及ぼす時刻を示しています。
ここでは、反射光が運転者の左右視野65°以内に照射される時間を色で示し、その中でも、運転者の視線上30°以内に入る反射光をピンク色で、30°の範囲から外れる反射光は黄色で示しています。