日射による空調負荷を低減するために、窓開口部の外側に庇やルーバーなどの外部遮蔽物を設ける場合があります。このような外部遮蔽物を考慮した空調負荷の検討手法として、3D CADのRhinoceros + Grasshopperとプラグイン(Ladybug + Honeybee)を用いた事例を紹介します。
4方位に窓開口部がある建物の年間空調負荷を検討する、という想定の解析例を示します。窓開口部に水平方向のルーバーを5列設置した場合と、設置しない場合について、年間空調負荷を検討しました。
年間空調負荷の検討結果を図2に示します。図の横軸が日(1/1~12/31)、縦軸が時間0時~23時(図中では12AM~12PM~12AMと表記している)です。空調負荷の大小を色で表示しています。
Zone4の東側は主に午前中、Zone3の南側は午前から午後にかけて、Zone2の西側は主に午後の時間帯に空調負荷が大きくなります。ルーバーを設置することで、日射による熱負荷を効果的に遮蔽できることを確認できます。
水平ルーバーによる年間空調負荷の検討例を紹介しましたが、ルーバーの設置角度や設置間隔、縦ルーバーなどの検討も対応できます。窓開口部の空調負荷・省エネルギー検討で、有用な情報を得ることができます。